Syntax highlighter

2015-10-08

マクロバグ

何回目だろうこのネタ。もういい加減尽きたと信じたかったが、そうもいかないらしい。

バグの報告は以下のツイート
突き詰めていくと、テンプレート変数を割り当てていく部分で使用しているfree-identifier=?がこの条件だと全ての一時パターン変数に対して#tを返すということが分かった。adhocに直すならこういう場合の比較に対しては#fを返すようにすればいいのだが、コードを眺めていてふと思った、「こいつらbound-identifier=?で比較しないとまずくね?」と。

単純にこの二つの手続きを置き換えるだけなら何の問題もなく、こんな記事も書いてはいないのだが、そうは問屋が卸してくれなかった。問題になるのは、with-syntax等でラップされた式の中で束縛されたテンプレートを返すようにした場合である。例えばこんなの:
(syntax-case x ()
  ((_ (k ...))
   (with-syntax (((e ...) (gen)))
     #'(lambda (x) (syntax-case x (k...) e ...)))))
具体的にはsyntax-rulesがこんな感じの定義なんだけど、パターン変数がそのままマクロによって生成されるsyntax-caseで使われているのがまずい。現状の実装ではマクロの展開が走ると問答無用で識別子がリネームされてしまうので、パターンのkとテンプレートのkが別の識別子として束縛されてしまう(つまりbound-identifier=?#fを返す)。

あれ、待てよ。パターン変数として束縛された識別子はマクロ環境で束縛されているので、リネームの際にそれを避けるようにすれば無用なリネームが発生しないことになるな。その方向でいくか。やはり問題は一度書き出すとなんとなく解決策がでてくるものだな。まだ解決してないけど。

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